先日尼崎の「つかしん」の特設コーナーで、京都のお土産の展示即売をやっていた。
京菓子や、彩りのよい財布、かわいい玩具、油取り紙、いろいろ売っていた中で私が「これは!」と目をつけたのが七味唐辛子であった。わさび、からし、マスタード、唐辛子、タバスコ、豆板醤と香辛料が大好きな私は「美味しそうな七味唐辛子」を見過ごすはずはなかった。
目に飛び込んできたのは「京都一休堂の京七味」。天然薬味と小さく書いてあり、登録商標は、小僧さんが「京七味」ののぼりを持っているという可愛い5センチほどの小瓶であった。「一休堂の」が緑、「京」が赤、「七」が黄緑、「味」が緑で小僧さんとのぼりは赤であった。その瓶に貼ってある和紙が手触りのしっくり来る、優しい京和紙なのである。15グラム入りでお値段は530円。原材料は「タカのつめ、胡麻、青のり、みかんの皮(専門用語で陳皮)、山椒、芥子の実,麻の実」の7種類。
家に持って帰っておもむろにふたを空けると、何ともいい香りがツーンと鼻腔を刺激し、形容しがたい香りなのである。あまり執拗にかぐとくしゃみが出そうになってくる。七味唐辛子は何にかけても美味しい。味噌汁、おしんこう、うどん、そば、すき焼き、湯豆腐、あらゆる鍋物、どてやき、などなど。それまでうちの家で台頭していた最高の唐辛子は、沖縄本島の本部産の「激辛島唐辛子」で、5年前にダイビング仲間と沖縄そばが沖縄一美味いといわれる渡久地の「岸本食堂」に行く途中のよろずやでたまたま発見したものであった。
お土産に1本買って帰って食してみると、これがいかにも風味良く、突っ切るように辛いので、私と女房で「美味い、美味い」と何にでもぶっかけて食べるものだから、あっという間になくなってしまったのであった。それじゃ、またダイビングに行って買ってくればという時にリストラされてしまった。ダイビングどころではないが、美味い唐辛子は欲しいということで製造元に直接電話したら「×△○で今は6月×△○採れンので○△×8月ごろ電話して×○△」と訛りの激しいおじいさんの沖縄弁の返事が返ってきた。要は「この唐辛子はいつもあるものではなく、今の時期は収穫できないので、次は8月頃収穫できる予定だからまたその時電話注文して下さい」と言う事であった。
1本300円で10本購入し、送料は別途600円取られ、10本で3600円したが我が家の家宝となった。
がその後見たらあと2本しか残ってないので女房に聞くと「近所の人や、友だちに配った」言う事でがっくりきた。「家宝ですぞ、家宝」
それをまた得る為に沖縄の本部にダイビングに行こうか、600円送料を払っても、郵送で送ってもらうか考えたりしている昨今である。
そしてまたまた昨日、つかしんの特設コーナーで「九州うまかもん物産展」で「かぼす七味」なるものを発見した。750円とちと高め。だが気が付いたら買っていた。まさに衝動買いというやつである。家の台所にはごろごろといろんな唐辛子が山済みされているので、これをあけるのは来年か、いや、再来年になるだろうか。
そんなことを考えながら唐辛子の箱を探っていたら、なんと「一休堂の京七味」の詰め替えを発見。かぼす七味のふたを開けるのは3年後になりそうな予感がする。