ナンヨウハギ
青と黄色の強烈な色彩で、まさに南洋のイメージの二ザダイ。幼魚は、枝サンゴの周りで群れているが、警戒心が強く、危険を感じるとすぐにサンゴの枝の間に頭から逃げ込む。
通信手段や交通網が発達するにつれ、人との出会いや別れへの思い入れは薄くなっていくものなのかもしれない。昔の人は一期一会の精神でそれを大切にしたのだろう。それほど頻繁に会えない距離の人同士なら、いったん別れると、次は生きているうちに会えるかどうかわからないのだから、別れの時の感情は寂しさもひとしおだっただろう。
「望郷」「カサブランカ」などを例に引くまでもなく、名作と言われる映画には、すべてと言っていいほど印象的な別れのs-ンがついているものだ。「望郷」では、船で本国フランスに帰る彼女を追って、ペペルモコ(ジャン・ギャバン)は捕まる危険を冒してまで港まで来る。「ギャビー」とつい叫んでも、その声は汽笛にかき消されてしまう。
このような別れの感情は、すべて「名残惜しい」ことが原因だ。別れを惜しんで酌み交わす酒は「名残の酒」、もう春なのに降る雪は「名残雪」、国会議員を辞める事を惜しんで流す涙は「名残の涙],日本人は迎春のようにやってくる季節も楽しむが、同時に惜春のように、過ぎ行く季節をも惜しむ。デリケートな民族なのだ。もともとは。
梅雨が明けて夏らしい季節が到来するころ、気になる行事の1つが「土用丑の日(どよううしのひ)」だ。2007年は7月30日が土用丑の日。うなぎを食べる習慣が始まったのは江戸時代からで、由来には諸説あるが、「土用」も「丑の日」もさらに昔から続いている暦(こよみ)の用語である。
今年は中国産のうなぎの悪影響で、うなぎやさんの売り上げは、「うなぎのぼり」とは
行かないだろう。(苦笑)