11月13日(火) 入院生活13日目
夜は2時間毎に目が覚めた。疲れがピークに達しており、便秘でしかも尿も思うように出てくれない。朝小用に行くと結石の2mmくらいのが、先に詰まっていたので指でほじくり出したらぽろっと2個出てきた。
10時頃、東館2階のパソコンルームで30分やっていると体が冷えているのが解り、急いで病室に戻ったら、勢いよくベッドに倒れこんだ。体がふらふらした。長袖のジャージ上下と靴下を履いて蒲団を被っているのに全然暖かくならない。体温を測ると37.2度だった。1階のレントゲン室に行く様言われ、またレントゲンを撮る。こんなに撮って大丈夫なのか?
昼食後も便が出ず、腹が張って苦しい。何かおかしい。気分転換に暖かい格好をして初めて無断で病院の外に出る。13日ぶりの「シャバ」はまだ暖かく。車の排気ガスのにおいを久しぶりに嗅ぐ。病院の50m横のコンビニでお茶、おにぎり、お菓子を買う。
14時40分、東館の屋上に上がり、腕立て30回、腹筋30回やり、40分ほど早足で歩き回ったら、足腰が相当なまっているのがわかった。この一連の屋上の行動がいけかかった。急に小用がしたくなりすぐ下のトイレですると、2~4mmの結石が4個も出た。
非常に疲れたので病室の戻ったが、頭が痒くなったので、清拭室を借りシャンプーして、濡れタオルで体を拭いた。これもいけなかった。
その後、急に体がけだるくなり、ベッドにひれ伏した。うとうとしていると看護師が来て、体温を測ってもらうと38.7度あり、そこからが大変で、病室が大騒ぎになった。
看護師が何人も来て、ついで波多野先生が来て、仰々しいマシンが現われ、腹部エコーが撮られ、左の腎臓の後ろが強烈に痛くなったので、背中の管にまた尿を出す管を取り付け、尿バックがまた支柱台に結わえられた。そしてまた、点滴針が左腕に入れられ点滴開始。これで振り出しに戻った。目の前が真っ暗になった。「やり直しか」
左の腎臓の回復が悪く、腎臓から膀胱へパイプを通す手術が必要みたいで、
「明日の夕方、奥さんを病院へ呼んで置いてください。また新たな手術の説明があります」と波多野先生が真剣な顔をした。
「会社の方も休みを伸ばすことが出来ますか?」「最高3週間って言ってあります」
一日も早く退院したいのに、先行きが不安である。病室代も1日11.000円と馬鹿にならないし、1週間伸びたらダイビング1回分に相当する費用だ。
夕食後19時からは時間が止まった様な錯覚を起こしていた。10分が1時間に感じられる。今日の私はいつもと違いどうかしていた。病室のベッドで病人らしく寝ていれば良かったのに、何で病院を勝手に出たり、屋上で先生から何の指示もないのに勝手にリハビリなどしたのだろう。後悔する元気もなくなりつつある。自分の体なのにコントロール出来なくなっている。このまま私はどうなっていくのであろうか。