1月11日(金)18時、小糠雨がそぼ降るなか、三宮に山男達は集合。
「和民」三宮生田神社前店にわっさわっさと押し寄せるのであった。
年に2回、この気の置けない友人たちはここで飲み会をやりだしてから幾星霜。
気の置けない友人の意味はと聞かれて「油断してはならない友人」と解釈する人は以外に多い。否定の表現「ない」からそういう意味にとるのだろうか、これは間違いである。
本来、「気を置く」には「気遣い」と言う意味があるので「気の置けない」は「気遣う必要が無い」「遠慮の要らない」と言う意味になる。つまり、きの置けない友人といえば、親しい友人を意味する。
おっと、長々しく薀蓄を語ってしまったが、私も間違って使っている言葉は多い。
まずはメニューからビールを、それもやはり豪快に大ジョッキ生をぐびっと行きたい。
「とりあえずビールで」という輩が多いが、我々はそんな中途半端な呑み助ではない。
30~40年の年季の入った真の呑み助は「とりあえず」などとは口が裂けても言わない。じゃあどう言うか。普通に「大ジョッキ生を大至急!」と声高らかに言うだけだ。
あても299円、399円、499円とそんな高くは無い。まず枝豆299円と大生が来る。
サントリーのモルツはここでしか飲まない。私は普通外で飲むときは、80%はアサヒ・スーパードライである。未だにこのビールを超えるビールに出くわした事がない。
あとの20%はサントリーのマグナム・ドライである。これは発泡酒なのだが、安くてコクがあって切れがある発泡酒中の発泡酒だ。
気の置けない連中は、半年振りなので話題が尽きる事がない。
ほっけの開き499円を「美味いですなあ、北海道へ行って食べたと思ったら安いもんですなあ」などと訳のわからない事を口々に言っては箸と口を動かしている。
メニューをよく見ると北海道礼文産と書いてある。
10年ほど前、札幌のすすきのの居酒屋「古艪帆来(ころぽっくる)」で、「真ほっけの開き」を780円で家内と食べた時は「ほっけってこんなに美味いものなんや」と大感動したのを思い出す。それと比べると味は3ランクほど落ちるが、499円では関西では合格点かも知れない。地下鉄すすきの駅の真上の月寒通りにあり、350席の超ビッグな居酒屋で満員に近い状態で、見渡すと、タラバガニの足をまるかぶりする人、毛がにを上手に食べる子供、ホタテの貝殻で地酒を飲む老人など、「さすがにここは北海道だ」と感心させられた。
「人生で一番大切なのは出会いであるからして、私は・・・・」と人生論を延々と語りだす人もおれば、「マラソンは私の生き甲斐だ・・・・・」と言う人もおり、
「ダイビングをして人生の幅が拡がった・・・・・・」という年中遊びまくっている人もおり、千差万別、百花繚乱、海千山千で会話は留まりたるためしがない。続く。