鹿苑寺を出て、竜安寺、御室仁和寺へと続く約2.5キロの道を「きぬかけの路」と呼ぶ。その昔、宇多天皇が真夏に雪見を思い立ち、衣笠山に白い絹を掛けさせたという故事にちなんでいる。豊かな自然が残る道は雪が吹雪いて前が見えづらく、一時はどうなる事かとハラハラしたがなんとか立命館大学までたどり着いた。
お腹がすいてきたので、立命館大学の正門のとなりにある中華料理店「北京亭西店」に入る事にした。
学生街の飲食店は安い、早い、ボリューム満点に違いないとふんで入ると、元気のいいおっさんの店員さんが訛りがあったので「島根の人ですか?」と聞いたら「鳥取ですが、島根のすぐ近くです。島根には親戚や知り合いが沢山います」ということだった。
「本日のサービス品」はアサヒスーパードライ中ジョッキが320円だったので、100%当然の如く注文すると、ザーサイのおつまみもついて来た。
これは全く考えてもいなかったサービスで、料理が出るまでの間ザーサイをつまみに一杯やってくれという、酒飲みに対する優しさがこめられていて非常に嬉しいことである。厨房から中華なべを振っている音と、素材を炒めている音がしたと思ったら、いい匂いが立ち込めてきた。「お待ちどうさま」と早い早い、もう頼んだのが来た。
これが旅行の案内本によく載る北京亭西店の「弁当」である。から揚げ、シューマイ、エビフライ、焼き肉とボリューム満点で、これで1000円である。ラードは使わず、植物油だけを使うあっさり味の北京料理をリーズナブルに味わえる。
次に来たのが、「北京定食B]860円で、から揚げ、イカの天ぷら、八宝菜、ハムがどさっと盛られている。味もいい。ビールをおかわりする。
これは「エビチャーハン」でぷりぷりのエビがたっぷり入っていてメッチャ美味い。
チャーハンとあなどってはいけない。この店のチャーハンは絶品であった。ちなみにお値段は800円。また来たくなる、そんな店だ。なんか随分得をした感じで店を出て、
雪の舞う中竜安寺へ足を速めることにした。