
群ようこの本はどれも歯切れが良くてユーモアに溢れているから、アッという間に読み終えてしまう。 破格のオモロイ母さんが、彼女の豊かな感受性を作ったように思える。 「またたび回覧版」や「本棚から猫じゃらし」なども面白いが私の一押しはこの本と「ネコの住所録」(文春文庫)かな?
副題が「猫とネズミと金魚と小鳥と犬のお話」とあって、猫ばかりではない。 金魚のよしこちゃんの話を読んで、私は魚というのも人に慣れるし、水槽のサイズでいくらでも大きくなる事を知った。 そう、鳥も亀も、生き物はみな友達になることが出来る。
とにかく笑ってしまうお話ばかりなのである。集英社文庫、1989年のベストセラーに輝いた復活本なのだ。現在どこの書店でも山積みされているはず。ペットや生き物とあまり接した事がない人は必読である。目からウロコですぞ。