
いつも休日はすることが決まっている。今日もMDで桂米朝の落語をイヤホンで聴きながらウオーキングがてら町立図書館まで行って本や落語のCDを10冊ほど借りてきた。その中の「葬式は、要らない」という本をいつものように寝転がりながら読んだ。
実際、最近は葬儀業界は激変しているという。その変化は「100年分の変化が一挙に来ている」ほどだそうだ。「直葬」という言葉を聴いたことがあるだろうか?直葬(ちょくそう)とは故人がなくなった後、いったん自宅に遺体を安置し、近親者のみで通夜を行うものの、その後、遺体を直接火葬場に運び、やはり近親者だけで見送ってそれで終わりにするやり方のことである。
もともと、この直葬は、亡くなっても身元がはっきりしない人や、生活に困窮していて十分な葬儀代が出せない人のためのものだった。それが、今、一般の人の葬儀でも利用されるようになり、東京では20%近くがこの直葬だとも言われているそうである。
一方、日本人の葬儀費用は平均231万円。これはイギリスの12万円、韓国の37万円、アメリカの44万円に比べて格段に高い。その理由には、戒名の問題、お墓の問題が密接に絡んでいると、筆者は指摘する。
そして今、家族の形態が大きく変化し、冠婚葬祭が急激にその形態を変えつつある。葬儀マーケットはこれからますます大きくなる。数は増加するが、単価は低下する一方だという。
アナタならどんな葬儀をしますか?死に方を通じて生き方を問う、知らない世界の道案内をしてくれるそんな一冊である。一読をおすすめする。因みに著者は私と同年代で、東大出身、現在は東大の先端科学技術研究センターの客員研究員である。
もう一つ、因みに私の母が昨年の12月に亡くなったが、家族葬で15人呼んで葬式の費用は130万円だった。