図書館に置いてなかったので、古本屋で半額で買って来た勝間さんの本を読んだ。副題は「金融リテラシーの基本と実践」とある。
金融リテラシーとは、金融に関する情報や知識を単に学ぶだけではなく、そこで与えられたものを批判的に見ながら自己の金融に対する学習を経験として重ねていく事で、金融の情報や知識を主体的に読み解く事が出来るようになる事を指すと彼女は言っている。
貯蓄等を率先してやっている人だと分かることだが、単に銀行に預けても、インフレになればその価値は下落していく。また、他者が銀行に預けず、別の手段で資産を増やしても、自らが銀行に預けている分の資産価値は下落する。
このため、金融リテラシーを身に着け、自らも銀行に預けるだけでなく、運用をしていきましょう、ということを語ったのがこの本である。
キーワードとなるのは「タダ飯はない」である。リスクなどを考慮しつつ、投資をすることを述べている。銀行に預けるのはやめようとしたからといって、リスクの高いものに手を出し、資産を減らすことへの戒めとして使われている。
次に、
金融でしっかり儲ける方法の基本5原則として次のことを挙げている。
1:分散投資、分散投資、分散投資
2:年間リターンの目安として、10%はものすごく高い、5%で上出来
3:タダ飯はない
4:投資にはコストと時間が必要
5:管理できるのはリスクのみ、リターンは管理できない
ここでも「タダ飯はない」が出てくる。
だが、投資、という言葉を聞くと、多くの人が「タダ飯はある」と思い、無謀な投資を行う。それが成功する時もあるが、引き際がわからないため、トータルでマイナスになることはよくあることだ。
少しでも知識をつけて、「タダ飯はない」ことを学んでいこう!
まったく金融に関する知識がないとさすがに辛いが、株取引を始めた、とか言う人や、銀行の金利だけでは、などと考えている人は一読することをお勧めする。比較的読みやすい部類に入るかと思う。
ただし、この本のみを読んで投資をするべきかというと、疑問符が残る。この本を踏み台にして、さらに勉強をして投資の世界に入ると良いと思う。