
しゃかりき432”を出た私と和ちゃんは、Non de Qu-want(飲んで食わんと)というこじゃれたバールの前で、スラッとした美人の店員さんが、木枯らしの吹く凍てついた寒さの中、客を必死で呼び込んでいたその哀れさについ仏心が働いたのであろう、めっさ酔っ払っているにもかかわらず入ることにしたのである。

立ち呑み処という看板がかかっていたが、ちゃんと椅子があって座れるようになっている。今密かに、福島界隈で流行のカウンター&テーブルがメインのカジュアルバール空間がそこにあった。梅田ではお目にかかれない福島独特のいいかんじの店である。店内は赤と黒で統一されていて20人のキャパがあり、貸切で少人数のパーティなんかも出来ちゃうという「箱貸」バールなんである。

森伊蔵なんて銘酒も置いてある、通がうなるお店で、「久米島の久米仙」の古酒(くーす)700円を私が発注。那覇の西の沖に浮かぶ、自然豊かな久米島で造られた泡盛。味と香りともに古酒の魅力が楽しめる。
う、うまあーい!

和ちゃん発注の瑞泉600円。8年もの間、甕(かめ)でじっくり熟成させた、これも有名な古酒。

付きだし210円。菜っ葉とシメジの和風味。こんな付きだしを出す飲み屋は最近少なくなった。太田和彦氏が喜びそうな一品。「この付きだしで、ツィーと泡盛でやるってぇのが通の呑み助ってやつなんです」と彼ならコメントするかもしれない。

お品書き。どれもこれもリーズナブルである。おっと、ここにもチャンジャが、それも280円であるではないか。

エイのヒレの唐辛子マヨネーズ280円。泡盛のアテにはピッタリ来る。何十年ぶりかで懐かしくいただいた。

角ハイボール420円。「角ハイボールは、この辺では380円が相場なんとちゃうか?」と眼鏡の店長に酔った勢いで食って掛かるちょい悪親父。
「私に文句を言われても困るんです。オーナーが値段をつけるんです」と店長。

若い女のスタッフ。場違いな感じの眼鏡の店長と川西出身の長身の美人が2人で店を切り盛りしていた。男同士でも、女の子を誘っても使える感じのいいお店である。

♪さーらーば新福島よー、また来るまーでーは、しーばしわかれの涙がにーじーむー♪
あ~あ、楽しかった。また来ようっと!
住所 大阪府福島区福島3-6-15 電話 06-4795-5677
営業時間 17:00~25:00 不定休
地図